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金属市況NewS vol.37

木曜日, 11月 24th, 2011

産業金属から貴金属まで続落。11月の中国製造業購買担当部景気指数(PMI)が前月の51から48に低下。一般的に不景気の節目が50以下といわれる。イタリアの10年物国債利回りが7%を超え、かなりな危険水域に入っていること、ドイツの国債入札が不調、と悪材料が噴出。さらにごまかしだらけの米経済統計でも、10月の米耐久財受注が前月比で0.7%減少したこともダメ押しとなり、リスク回避の売りが急拡大した。

アルミ新塊、前日比66.5ドル安の1992.5ドルは昨年8月来の安値アロイも続落で35ドル安の1926ドルで2000ドル割れ。カッパー急反落で222$安の7176ドル鉛19ドル安の1957ドルニッケル600ドル安の17150ドル錫70ドル安の20,705ドルジンク25.5ドル安の1903.5ドル。後半は米のサンクスギビングデーを控えた買い戻しが入った。

NYMEX原油、急反落。前日比1.84ドル安の96.17ドル。欧州債務危機の深刻化、対ユーロでのドル高、欧米株安に圧迫され売り優勢となった。
Nycomex金銀、ともに反落。金は前日比6.5ドル安の1695.7ドル、銀は1.07ドル安の31.882ドル。欧米債務問題、ドル高で換金売り相次ぐ。

23日の米株は大幅3日続落。前日比236.17ドル安の1万1257.55ドル。10月上旬来の安値。ドイツの10年物国債入札が不調となり、EU諸国の国債利回りが再び上昇(価格は下落)。欧州債務危機が改めて強まる。中国の11月のPMI指数が2009年3月以来という絶不調時の水準(PMI48.0)まで低下し、いきおい世界同時景気減速懸念が強まった。

金属市況NewS vol.36

水曜日, 11月 23rd, 2011

米の財政赤字(1.2兆ドル)削減協議会の決裂で注目された米国債の格付けだったがS&P、ムーディーズは米国債の格付けと見通しに 影響しないとしたことで安心感から買い戻る。世界銀行が中国の景気についてソフトランディングする、との見通しも心理的な支援材料となり不思議な安心感が市場に広がりメタルはにわかに反発、上昇した。

LMEカッパーは97ドルのリバウンドで7398ドルアルミ新塊続落で2059ドルニッケル 10ドル高の17,750ドルスズ25ドル安の20,775ドルジンク6ドル高の1929ドル

しかし、EUはじめ世界経済の先行き不透明感は依然残っており、上げ は限定的。米格付け維持決定の後に、イタリア、スペインの利回りがおもむろに上昇し下押し。第3四半期の米GDP改定値が前期比2%増に下方修正され、事前予想を下回る。
世界経済は確実に悪化しているが、市場は米国債格下げの回避というひとつのヤマを越えたことで一息つく。
JPモルガン、先ごろ破綻したMFグローバル買収に動く。モルガンがMFの株4.7%を購入。またMFがLMEでもっていたリング取引の権利を米のブローカー、INTL FCStone社が購入する見通し。

カッパーは現物需給は低調だが、中国のさや取り輸入に牽引されて相場下支え。11月の銅地金輸入量もかなりな量にのぼるとの見通し。
ニッケル相場。2012年は4万~5万4000トンの供給過剰といわれているが相場自体は売りポジションと買いポジションの攻防のなかで一層の下落を免れている。また、これも中国の輸入増によって相場下支え。ETF取引としての需要、メタルニッケルの実需増も要因。
SUSscrap続落。NSSC&JSPは22日より304系5円下げ。125円前後になる。

動かざること山の如しのロジウム。かつて2008年6月にはトロイオンス当たり1万ドルのBIG PRICEをつけたが今は1700ドル前後、同じPGMでも埋没感あり。プラチナは今年、年初から10%の下落になっているが、ロジウムは31%の下落・・・ロジウム需要の9割は自動車向けでプラチナと同じだがこの冷遇はロジウムの供給過剰、在庫余剰感からきており、来年末まではこの需給ギャップは続くとWALL STREET JOURNAL。

NYMEX原油反発。前日比1.09ドル高の98.01ドル。テクニカル面での強さ、イランの核開発をめぐる追加制裁発表で強気。世界の警察、米政府はイランの核開発を阻止するため、イランの中央銀行と石油産業に対して特に強い制裁措置を発動した。カナダ、イギリス、フランスとともに。
Nycomex金銀ともに反発。金は前日比23.9ドル高の1702.2ドル、銀は1.84ドル高の32.948ドル。 ドル安、米国債格付け据え置き決定で買われた。

22日の米株は続落。前日比53.59ドル安の1万1493.72ドル。10月17日以来の安値。第3四半期のGDP改定値が下方修正となったことと、欧州問題も根強い不安で投資マインド後退。 しかし国際通貨基金(世界の財布)は世界的な金融クラッシュを防ぐため、新たな短期資金の供給策を導入すると発表。欧州債務危機の拡大防止に向けたセーフティネットが拡充されつつあることで安心感が広がった。

金属市況NewS vol.35

木曜日, 11月 17th, 2011

欧州問題で投資家はきわめて慎重かつ神経質になっており、先行き不安からメタルを売って現金化する換金売りが拡大。貴金属も同様に換金売りで下落。後半は意外にも改善を示していた米住宅と工業生産データを好感し反発した。

LMEアルミ新塊は20ドル続落で2097.5ドル合金も続落え40ドル下げ2001ドルカッパーも続落40ドル下げで7592ドル鉛1ドル安の 1982ドルニッケル160ドル高の17,775ドルスズ220ドル安の21,355ドル亜鉛6ドル高の1911.5ドル

欧州中央銀行(ECB)は負債に苦しむイタリア、スペイン、ポルトガルの国債を買い入れることを決定。市場はさらに欧州安定化基金にどれだけ中国の資金供給があるかに注目。EU第3の経済大国であるイタリアの動向は投資家の不安を増大させて いる。ユーロ安ドル高背景もメタルおよびコモディティー全般に下落圧力をかけている。Kingsviewファイナンスは「銅はさらに低値に向かう可能性が高い」と指摘。

米エコノミストのジュリアン氏は「過去数年間、中国のGDP成長率が10%台をキープしていたときは金属価格も上昇していたが、下半期の中国のGDP、実態需要からみると相場は下落する危険性が高い」と指摘。

FCX(Freeport)は世界経済の先行き、銅の需要に不安がある現在でも供給が増加していない(→FreeportじたいがネシアGrasbergのストなどで生産減になっている)ことで今後も現在の銅相場をキープしていく、と強気の発言。FCXはエレクトロニクス分野では特に銅の代替は効かないとの理由を述べているが、そのエレクトロニクス分野は今冷えている。

NYMEX原油は急伸。前日比バレル3.22ドル高の102.59ドルと100ドル乗せ で6月1日以来の高値HIT!米中西部の主要パイプラインからメキシコ湾地区への石油輸送転換のニュースが相場を刺激。
Nycomex金銀はいずれも反落。金は前日比7.9ドル安の1773.8ドル、銀は0.63ドル安の33.814ドル。ドルが対インドルピーで2年ぶりの高値圏へと上昇。インフレ高まるインドで金需要が減少するのではないか、との不安から売られる。

16日の米株は大幅ダウン。前日比190.57ドル安の1万1905.59ドル。イタリア国債の利回りが7%台で高止まりで欧州債務問題に対する不安感強い。またNY原油が5カ月半ぶりに100ドルを超えたことも、さらなるガソリン高を招き、個人消費が減退するのではないか、との悪影響を懸念する売りが出た。
格付け会社のフィッチ社は、欧州債務問題が解決しなければ米金融機関の信用力見通しが悪化する、との見方を示し、米金融株下落。

金属市況NewS vol.34

水曜日, 11月 16th, 2011

欧州債務懸念、ユーロ安のドル高でメタル続落。イタリアの国債利回りが7%台まで上昇し危険水域に。ユーロは下落し相対的にドル高が進み相場を圧迫。
アルミ新塊、前日比26.5ドル安の2117.5ドルアルミ合金40ドル安の2041ドルカッパー99.5ドル安の7632ドル、鉛7.5ドル安の1983ドルニッケル460ドル安の17,615ドルスズ50ドル安の21,575ドルジンク20ドル安の1905.5ドル。 

NYMEX原油、反発。前日比1.23ドル高の99.37ドル。米経済指標の改善、テクニカル面での強さ、米株高を好感し上昇。7月26日以来の高値。
Nycomex金銀ともに反発。金は前日比3.8ドル高の1782.2ドル(12月)銀は0.432ドル高の34.456ドル。ユーロ安のドル高ながらも、欧州債務国の国債利回り上昇から安全逃避買いで買われた。

15日の米株は反発。前日比17.18ドル高の1万2170.18ドル。イタリアの国債利回りの上昇が続く中、モンティ新首相が財政再建への取り組みを進ませる、との期待感が市場心理を改善し相場をわずかに押し上げた。10月の米小売売上高が市場予想を上回ったことも好感さる。

金属市況NewS vol.33

土曜日, 11月 12th, 2011

ギリシャの新首相が決まったこと、イタリアの2012年財政安定法案が上院を通過したことなどを材料に買い進まれた。フランスの格付けがAAAで据え置かれたことも心理的な強材料。10月の中国の信用残高の伸びが予想を上回ったことも経済活動の拡大を示すなどでプラス材料となった。いずれも針小棒大に捉えている。

アルミ新塊、前日比3.5ドル高の2115.5ドルアロイは34ドル安の2031ドルカッパー5ドル安の7451ドルだが後場に急浮上し7601ドル、鉛27.5ドル高の1949ドル、ニッケルは18150ドルで変わらずだが後場に195ドルUpし18,345ドル。錫340ドル高の21,625ドルジンク3ドル安の1880ドル

銅スクラップ不足などで2カ月連続で銅地金の生産が落ちている中国。一方で投資家が投資対象物として地金を保有するため銅地金の輸入量を増やす動きもある、とドイツ銀行が指摘。また生産者自体が短期のローンを借りるため、さや取りトレードのため(LMEで購入し、上海で売るアービテージ)銅地金を輸入し国内市場に販売あるいは再輸出を行っている面もある。資金不足も関係している
チリのコデルコは2012年の中国向け銅地金のプレミアムを11年比トン5ドルダウンの110ドルとした。
中国の10月の鉄鉱石輸入量は4994万トンで2月以降で最も少ない。 鉄鉱石価格下落過程のなかで購入を見合わせていたことによる減少。

11日の米株は続伸。前日比259.89ドル高の1万2153.68ドル。イタリーおよびギリシャを巡る不安心理が和らいだこと、欧州株式相場の上昇で米株も買い進まれる。11月の米消費者マインド指数(ミシガン大学調べ)が64.2ptで市場予想の62ptを上回ったことも好感され買い進まれた。

金属市況NewS vol.32

金曜日, 11月 11th, 2011

欧州債務危機の再燃からユーロ安ドル高が進みメタル続落、産業金属の需要が下降するとの見通し強く、銅は2週間ぶりの安値をつける。

LMEカッパーは前日比216ドル続落で7456ドル鉛45ドル安の1921.5ドルニッケル35ドル安の18150ドル錫500ドル安の21,285ドルジンク63ドル安の1883ドル

欧州の景気低迷に起因し、10月の中国貿易黒字が170億ドルにとどまり事前予想の258億ドルを下回ったことも相場を圧迫。米貿易赤字の縮小、週間新規失業保険申請件数の減少、フランスの格付けがAAAで据え置かれたことなどがプラス材料だったが、いずれも相場を押し上げるまでには至らず。

EU連合の幹部は今後EU経済は長期の景気後退に入っていく可能性を否定せず。10月の中国の銅輸入は増加。しかし、これは需要増からくるものではなく、9月の相場下落で買いやすくなったことから購入量を増やしたに過ぎない。10月の輸入量は前月比0.8%増の38万3507トン(銅および銅合金)。

NYMEX原油、前日比2.04ドル高の97.78ドル。原油在庫の減少、テクニカル面の強さから原油相場は上昇する。Nycomex金銀ともに大幅続落。金は前日比32ドル安の1759.6ドル(12月)、銀は0.255ドル安の34.106ドル。安全逃避の金買いはなく、リスク回避の金銀売りが活発化。また最近の相場上昇から利食い売り、手仕舞い売りも先行した。

10日の米株は反発。前日比112.92ドル高の1万1893.86ドル。前日の下げ過ぎ感から戻りを期待した買いも入った模様。イタリア国債価格の上昇、ギリシャの新首相が前ECB副会長に決まったことはプラス材料。

金属市況NewS vol.31

木曜日, 11月 10th, 2011

イタリアのベルルスコーニ首相の辞任表明を歓迎した買いが先行したが、イタリア国債が急落し、利回りは危険域まで上昇したことでリスク回避の売りが広がりメタル急反落。さらに10月の中国消費者物価指数(CPI)が9月の伸びを下回り、インフレ減速を示したこともマイナス材料に。ユーロ安ドル高背景に相場の腰折れる。

アルミ合金、前日比10ドル安の2060ドルカッパー148.5ドル安の7672ドル鉛29ドル安の1966.5ドルニッケル380ドル安の18,185ドルスズ415ドル安の21,785ドルジンク7ドル安の1946ドル

NYMEX原油、反落。前日比1.06ドル安の95.74ドル。米エネルギー情報局発表の原油在庫統計が予想外に良い内容になったことから相場は急伸したが、イタリア問題が痛く、ドル高、欧米株安によりマイナスに。
NY金銀いずれも反落。金は前日比7.5ドル安の1790.9ドル、銀は0.79ドル安の34.348ドル。イタリア国債の最安値更新で安全逃避買いが入る局面もあったが、ドル高急伸で売りに回る。

9日の米株は3営業日ぶりに大幅反落。前日比389.24ドル安の1万1780.94ドル。下げ幅は9月22日以来の大きさ。イタリ―国債急落をきっかけに欧州債務懸念が再び強まり投資家心理は急速に冷える。イタリ―の10年物国債利回りは財政運営の持続性が危ぶまれる7%を上回った。 独メルケル首相が、ユーロ圏加盟国がユーロ圏から脱退できる制度を作ることを検討している模様。

金属市況NewS vol.30

水曜日, 11月 9th, 2011

イタリアの下院で会計関連法案は可決したが、過半数を割り込んだことからベルルスコーニ首相への退陣要求が強まる。2012年予算承認後にベルルスコーニ首相は辞任する見通しとなり相場は反転、LME後半は売り方の買い戻しが進み若干盛り返したが先行きは不透明のまま。マーケットは明日以降に発表される中国の経済統計に注目している。

アルミ新塊、前日比25ドル安の2093ドルアルミ合金、30ドル安の2070ドルカッパー45ドル高の7820ドル鉛19.5ドル高の1995.5ドルニッケル45ドル安の18,565ドルスズ295ドル高の22,200ドルジンク41ドル高の1953ドル

NYMEX原油続伸。前日比1.28ドル高の96.80ドル。原油在庫の減少見通し、テクニカル面での強気観測など。またOPECの世界石油需要見通しの引き上げ、ドル安背景に上昇した。
Nycomex金銀ともに続伸。金は前日比8.1ドル高の1798.4ドル、銀は0.33ドル高の35.137ドル。イタリアの政局不安を受けた逃避買いが広がり急上昇。一時1800ドルに乗る。

8日の米株は続伸。前日比101.79ドル高の1万2170.18ドル。イタリ―のベルルスコーニ首相が財政安定法案を成立させた後に辞任すると表明したことで財政再建が進むとの期待感が浮上し、金融株中心に買いが広がった。また原油上昇でエネルギー株が買われた。

金属市況NewS vol.29

火曜日, 11月 8th, 2011

心配されていたイタリアがIMFの監視下に入ったことが引き金となりイタリア現内閣の退陣要求が強まる。イタリア国債がユーロ発足以来の最安値を更新し、予算承認採決を8日に控え再び投資リスクが高まりメタル市場は売り優勢の展開となった。くすぶり続ける欧州問題でユーロ安ドル高が進んでいることもメタルを圧迫す。

アルミ新塊前週末比12.5ドル安の2118ドルアルミアロイ、10ドル安の2100ドルカッパー154.5ドル安の7775.5ドル鉛46ドル安の1976ドルニッケル125ドル高の18,610ドルスズ170ドル安の21,905ドルジンク38.5ドル安の 1912ドル

アルミと亜鉛は生産コスト割れに近いところまで下がっているので、これ以上の大きな下げはないだろう、とバークレイズキャピタルのアナリストGayle Berry氏は指摘。逆にいまだ生産コストの2倍超の相場で推移しているカッパーは売られやすいポジション。

中国の鉄鉱石購入抑制策に起因し、バルチック海運指数※1(ロンドンのバルチック海運取引所が発表する外航不定期船の運賃指数)は続落。前週比18ptダウンの1766pt。ここ7週間で最も低い。前年同期比では30%のダウン。62%Feの鉄鉱石価格は9月7日、トン181ドルをつけたが現在は120ドルまで下落。呼応して鉄スクラップも世界的に下落。 スクラップはトン2万円近辺まで下落するとみる。中国の9月の鉄鉱石輸入は6057万トンで年初来最多だが、これまでの買い過ぎと鉄鋼需要の減少で足元は極端に購入量が落ちていることがバルチック海運指数にも影響している。

NYMEX原油、続伸。前日比1.26ドル高の95.52ドル。イタリア国債の最安値更新、ギリシャ、イタリアの政局混迷ななかだが、テクニカル面の強さから原油は続伸。
Nycomex金銀は急反発。イタリア国債の最安値更新をはやし、安全逃避の買いが炸裂。金は前週末比35ドル高の1791.1ドル、銀は0.74ドル高の34.828ドル。

7日の米株は反発。前週末比8515ドル高の1万2068.39ドル。欧州投資銀行(EIB)が条件付きながら域内金融機関への追加融資が可能とする報告書をまとめ、欧州債務危機の克服に向けた対策が一歩前進との期待感から銀行株などが買われた。前半はイタリア問題で売り優勢だったが巻き返した。

※1 バルチック海運指数=バルチック海運指数は、一般に世界経済や商品価格の先行指標とされており、その変動要因としては、海上の 荷動き量の他に、主要港湾における船舶の沖待ち増加を受けた滞船、荷役(積み下ろし)のためのインフラの過不足や混雑状況、モンスーンやハリケーン等の気象条件の影響などが挙げられる。また、本指数は、外航海運市場だけでなく、株式市場でも注目されており、実際に海運会社の業績の先行きを判断する材料にもなるため、特に不定期船を主力とする会社(海運株)の株価は同指数に連動しやすい傾向にある。

 

金属市況NewS vol.28

月曜日, 11月 7th, 2011

ギリシャの国民投票は回避される公算が高まり買い戻しも入ったが、10月米雇用統計で、非農業部門雇用者数が8万人の増加にとどまり、事前予想の9万5000人増加を下回ったことが嫌気され戻り売りが優勢になった。またG20首脳会議で、IMF(国際通貨基金)の財源活用の具体策が先送りされたことが嫌気さる。メタル地合いは軟調。

アルミ新地金、前日比7ドル高の2130.5ドルアルミ合金35ドル高の2110ドルカッパー85ドル高の7930ドル鉛29ドル高の2022ドルニッケル215ドル安の18,485ドルスズ10ドル安の22,075ドルジンク28.5ドル高の1950.5ドル、後場は概ね下落。ギリシャの混迷は続き、イタリアの財政問題も大きくなってきており相場は引き続き波乱含み。

鉄鋼需要の減退が続く中国向け鉄鉱石価格は下落が続く。プラッツ指標では62%Feの鉄鉱石はトン124ドル、豪州の61.5%Fe品はトン124~126ドル。上海のトレーダーは来週もマーケットは下がるだろう、と予測。

NYMEX原油続伸。前日比0.19ドル高の94.26ドル。ギリシャの国民投票撤回やテクニカル面の強気観などから買い進まれたが、その後は不安定な欧州問題を背景にしたドル高で上げ幅削る。
Nycomex金銀は反落。金は前日比9ドル安の1756.1ドル、銀は0.414ドル安の34.094ドル。米雇用統計の結果が悪かったことがかえってドル安となったが、不安定な欧州問題からユーロ安のドル高に移り、株安もあいまり反落した。

4日の米株は3営業日ぶりに反落。前日比61.23ドル安の1万1983.24ドル。G20首脳会談で欧州債務問題の危機回避に向けた進展がなかったとの失望感から売り優勢となった。ギリシャのためのG20という結果。欧州に提供するIMFの基盤拡充の具体案がまとまらず、取り決めが来年2月に先送りされた。

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