ダイカスト鋳造は、アルミニウム合金、マグネシウム合金、亜鉛合金などの溶融金属を金型内キャビティに高圧且つ高速で射出した後、急冷凝固させることで製品を成形します。砂鋳物やグラビティ鋳造など他の方法と比較して生産性、寸法の精度、鋳肌面のきめ細かさなどに優れる特徴を持っています。そのためダイカスト部品の利用範囲は多種多様にわたり自動車をはじめ精密機械、家電品、電子機器、日用品にまでわたり、非常に多くの用途に利用されています。
使用される金型は、固定盤に固定型、可動盤に可動型が取りつけられ、鋳造されたダイカスト製品を取り出せる構造となっています。まず、双方の型に製品が張り付かないよう離型剤を塗布し、次に締め付けられた型に溶融金属が圧入され、凝固が完了すると可動型が動いて型が開き、製品が取り出され次のサイクルに入る為に再び離型剤が塗布される一連の流れを繰り返します。ダイカスト法に用いられる金型は数万回サイクルの使用が可能であり、1回の鋳造ごとに新しい型を必要とする砂型鋳物に対して、相反する生産性と寸法精度を発揮いたします。
350tの全景
離型剤の塗布・型締め・溶解炉からの汲み取り・型への流し込み・片開き・取り出し