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材料市況速報

金属市況NewS vol.36

米の財政赤字(1.2兆ドル)削減協議会の決裂で注目された米国債の格付けだったがS&P、ムーディーズは米国債の格付けと見通しに 影響しないとしたことで安心感から買い戻る。世界銀行が中国の景気についてソフトランディングする、との見通しも心理的な支援材料となり不思議な安心感が市場に広がりメタルはにわかに反発、上昇した。

LMEカッパーは97ドルのリバウンドで7398ドルアルミ新塊続落で2059ドルニッケル 10ドル高の17,750ドルスズ25ドル安の20,775ドルジンク6ドル高の1929ドル

しかし、EUはじめ世界経済の先行き不透明感は依然残っており、上げ は限定的。米格付け維持決定の後に、イタリア、スペインの利回りがおもむろに上昇し下押し。第3四半期の米GDP改定値が前期比2%増に下方修正され、事前予想を下回る。
世界経済は確実に悪化しているが、市場は米国債格下げの回避というひとつのヤマを越えたことで一息つく。
JPモルガン、先ごろ破綻したMFグローバル買収に動く。モルガンがMFの株4.7%を購入。またMFがLMEでもっていたリング取引の権利を米のブローカー、INTL FCStone社が購入する見通し。

カッパーは現物需給は低調だが、中国のさや取り輸入に牽引されて相場下支え。11月の銅地金輸入量もかなりな量にのぼるとの見通し。
ニッケル相場。2012年は4万~5万4000トンの供給過剰といわれているが相場自体は売りポジションと買いポジションの攻防のなかで一層の下落を免れている。また、これも中国の輸入増によって相場下支え。ETF取引としての需要、メタルニッケルの実需増も要因。
SUSscrap続落。NSSC&JSPは22日より304系5円下げ。125円前後になる。

動かざること山の如しのロジウム。かつて2008年6月にはトロイオンス当たり1万ドルのBIG PRICEをつけたが今は1700ドル前後、同じPGMでも埋没感あり。プラチナは今年、年初から10%の下落になっているが、ロジウムは31%の下落・・・ロジウム需要の9割は自動車向けでプラチナと同じだがこの冷遇はロジウムの供給過剰、在庫余剰感からきており、来年末まではこの需給ギャップは続くとWALL STREET JOURNAL。

NYMEX原油反発。前日比1.09ドル高の98.01ドル。テクニカル面での強さ、イランの核開発をめぐる追加制裁発表で強気。世界の警察、米政府はイランの核開発を阻止するため、イランの中央銀行と石油産業に対して特に強い制裁措置を発動した。カナダ、イギリス、フランスとともに。
Nycomex金銀ともに反発。金は前日比23.9ドル高の1702.2ドル、銀は1.84ドル高の32.948ドル。 ドル安、米国債格付け据え置き決定で買われた。

22日の米株は続落。前日比53.59ドル安の1万1493.72ドル。10月17日以来の安値。第3四半期のGDP改定値が下方修正となったことと、欧州問題も根強い不安で投資マインド後退。 しかし国際通貨基金(世界の財布)は世界的な金融クラッシュを防ぐため、新たな短期資金の供給策を導入すると発表。欧州債務危機の拡大防止に向けたセーフティネットが拡充されつつあることで安心感が広がった。

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