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材料市況速報

金属市況NewS vol.35

欧州問題で投資家はきわめて慎重かつ神経質になっており、先行き不安からメタルを売って現金化する換金売りが拡大。貴金属も同様に換金売りで下落。後半は意外にも改善を示していた米住宅と工業生産データを好感し反発した。

LMEアルミ新塊は20ドル続落で2097.5ドル合金も続落え40ドル下げ2001ドルカッパーも続落40ドル下げで7592ドル鉛1ドル安の 1982ドルニッケル160ドル高の17,775ドルスズ220ドル安の21,355ドル亜鉛6ドル高の1911.5ドル

欧州中央銀行(ECB)は負債に苦しむイタリア、スペイン、ポルトガルの国債を買い入れることを決定。市場はさらに欧州安定化基金にどれだけ中国の資金供給があるかに注目。EU第3の経済大国であるイタリアの動向は投資家の不安を増大させて いる。ユーロ安ドル高背景もメタルおよびコモディティー全般に下落圧力をかけている。Kingsviewファイナンスは「銅はさらに低値に向かう可能性が高い」と指摘。

米エコノミストのジュリアン氏は「過去数年間、中国のGDP成長率が10%台をキープしていたときは金属価格も上昇していたが、下半期の中国のGDP、実態需要からみると相場は下落する危険性が高い」と指摘。

FCX(Freeport)は世界経済の先行き、銅の需要に不安がある現在でも供給が増加していない(→FreeportじたいがネシアGrasbergのストなどで生産減になっている)ことで今後も現在の銅相場をキープしていく、と強気の発言。FCXはエレクトロニクス分野では特に銅の代替は効かないとの理由を述べているが、そのエレクトロニクス分野は今冷えている。

NYMEX原油は急伸。前日比バレル3.22ドル高の102.59ドルと100ドル乗せ で6月1日以来の高値HIT!米中西部の主要パイプラインからメキシコ湾地区への石油輸送転換のニュースが相場を刺激。
Nycomex金銀はいずれも反落。金は前日比7.9ドル安の1773.8ドル、銀は0.63ドル安の33.814ドル。ドルが対インドルピーで2年ぶりの高値圏へと上昇。インフレ高まるインドで金需要が減少するのではないか、との不安から売られる。

16日の米株は大幅ダウン。前日比190.57ドル安の1万1905.59ドル。イタリア国債の利回りが7%台で高止まりで欧州債務問題に対する不安感強い。またNY原油が5カ月半ぶりに100ドルを超えたことも、さらなるガソリン高を招き、個人消費が減退するのではないか、との悪影響を懸念する売りが出た。
格付け会社のフィッチ社は、欧州債務問題が解決しなければ米金融機関の信用力見通しが悪化する、との見方を示し、米金融株下落。

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