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材料市況速報

金属市況NewS vol.9

米景気の下振れリスクが警告されたことを嫌気し米株が暴落、欧州債務懸念は危機的状況、ギリシャのデフォルト確率はほぼ100%に近い状態、さらに頼みの中国も9月のPMI(製造業購買担当協会景気指数)が49.4に低下したことで株から商品まで軒並み暴落!LME上場メタルは4日連続で年初来安値を更新。世界同時不況入りの様相強まり素材、エネルギー関連の株は売られるとともに産業関連金属も手仕舞売りが急加速。逃げ場となるはずの金も換金売りでまさかの暴落を喫しコモディティーマーケットは異様な緊張感に包まれた。

LMEカッパーは430ドル安の7790.5ドルで一気に8000ドル割れでいよいよ底が見えない状態に入る。ニッケルも1200ドルdownで19,505ドル。節目の2万ドルを割り込んだことでこちらも底なし状態に。スズは暴落恐落の2475ドルdownで20,200ドルジンクも60.5ドル安の1982ドルで節目の2000ドルをあっさり割り込んだ。この相場崩壊は過程ではなく、まだ序曲。本格的かつ長期的な下げがこれから続くとみられ、今年前半5月前までの相場に戻るには1年以上要すると思われる。

NYMEX原油も急落。前日比5.41ドル下げの80.51ドル。先行きの需要減少懸念、ドル高、世界同時株安を背景にリスク回避の売りが進んだ。前日の米FOMC声明で「著しい下振れリスクがある」との見方が示されたこと、IMFの成長見通し下方修正が世界同時不況の様相を連想させた。

Nycomex金銀ともに暴落。金は前日比66.4ドルdownの1741.7ドル、銀は3.891ドルdownの36.578ドル。ありとあらゆる不安感をエネルギーにしてきた金も完全に換金売りの流れに巻き込まれ、安全逃避の買いは1%も動かず。米景気も悪いが欧州はさらに問題を抱え込んでいることでユーロ安ドル高が急速に進んだことも金売りに拍車をかけた。金はインド、中国の現物買いが期待されるが、どこで下げ止まるかが最大の関心事となっている。

22日の米株は大幅続落。前日比391.01ドル安(3.5%安)の1万733.83ドルで8月10日以来、1カ月ぶりの安値に沈んだ。世界同時不況懸念、くすぶり続ける欧州債務問題などで投資家のリスク回避の売りが止まらず。米FRBがFOMCで米景気の下振れリスクに言及したことがとどめを差した感がある。欧州、アジアでも株価は軒並み急落。景気変動の影響を受けやすい素材、エネルギー関連の株価が特に値下がり著しく、これの影響かFCX(FreePortMcmoran)PERUのストは来週に延期に。

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