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材料市況速報

金属市況NewS vol.74

現地 3月11日

先週末に発表された中国の鉱工業生産、小売売上高の伸びが事前予想を下回ったことが嫌気されメタル売り優勢の展開となり反落。イタリア国債が格下げによって利回りが上昇し、スペインの国債利回りに急接近したこともマイナス材料。売り一巡後はカッパー中心にやや買い戻しの動きに。12日、13日と欧州首脳会談が開催される。1-2月の中国鉱工業生産は前年同期比9.9%増で事前予想の10.5%を下回る。1-2月の中国小売売上は前年同期比12.3%増加で事前予想の15%を下回る。2月の中国人民元建て新規融資は6200億元で事前予想の7500億元を下回る。

LMEカッパー前週末比トン当たり53ドル安の7677ドル、アルミ新塊 31.5ドル安の1895.5ドル、アロイ20ドル安の1860ドル、鉛24ドル安の2171ドル、ニッケル90ドル高の16,650ドル、錫145ドル安の23605ドル、ジンク53.5ドル安の1916.5ドル

住友金属鉱山、今年末までにフィリピンのパラワンでスカンジウムのリカバリープラントを建設、2014年からパイロットプラントで商業生産する。ニッケルーコバルト混合鉱石の生産プロセスからスカンジウムを抽出するもの。新居浜で研究開発が進められていた。SMMが展開しているコーラルベイニッケルPJCTで微量のスカンジウムが含まれている鉱石を処理する。2014年から1カ月に10kgのスカンジウム生産が始まる予定。スカンジウムの生産は全世界でも年に10トン程度。

ニューカレドニアを襲ったサイクロン、サンドラによってニューカレでのニッケル採掘作業が中断。ERAMETのSLNは月曜日にニッケル抽出と処理作業を中断、今もなお止まっている。ニューカレドニアは世界のニッケル資源量の1/4を保有している。

SHFEビレット先物、3カ月来の安値。前週末比RMB20/ton安のRMB3908.SPOT鉄鉱石は変わらず146.3ドル。中国の経済統計の悪化から売りが先行した。

NYMEX原油、小幅続伸。前週末比0.11ドル高の92.06ドル。サウジアラビアの増産、中国の景気回復鈍化懸念で相場圧迫。しかし米株高、北朝鮮の米への挑発から政治的な緊張が高まり2月末以来の水準へ上昇した。

11日の米株続伸。前週末比50ドル高の1万4447ドルで5日連続で史上最高値更新。雇用情勢の改善が投資マインドを向上さす。米FRBによるQEの早期終了観測は高まっているが企業業績への期待が強く、株高を支えている

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