金属市況NewS vol.27
米週間新規失業保険申請件数の40万件割れ、欧州中央銀行(ECB)の利下げ、ギリシャが国民投票の撤回を表明したこと等を市場は好感した。
アルミ新地金、前日比20ドル高の2123.5ドル、合金、10ドル高の2075ドル、カッパー67ドル安の7845ドル、鉛15ドル高の1993ドル、ニッケル45ドル高の18,700ドル、スズ480ドル高の22,085ドル、ジンク6ドル高の1922ドル。
スタンダード銀行は、銅の需給ファンダメンタルについて「Freeport社のスト(Grasberg)はいまだ続いており、需給は引き締まる方向で改善している」とコメント。
コマーズバンクは来年の銅相場を当初の9400ドル(平均)から8750ドルに引き下げ、今年の10-12月は9100ドルから7800ドルと予想を修正している。今のところは基本的に強気な見方。
アルセロールミタル(世界最大の鉄鋼メーカー)は第4クォーターは第3クォーターよりも状況が悪くなる(鉄鋼製品需要の減少、販売価格の下落)との見通しで、投資計画を抑制あるいは停止する考えを発表。鉄鉱石の下落がすでに鉄鋼製品価格に下押し圧力をかけている。同社は来年の世界鉄鋼需要が7%から5%にスローダウンすると予想。
インドネシアは25の錫精錬企業が価格引き上げのため、年末まで輸出を行わないことを決めた。政府指導でもある。インドネシアは基本的に10月1日から錫の輸出を止めている。25000ドルが輸出採算のポイント。ここまで上がらねば輸出禁止令を解かないというのがネシア政府の基本的スタンス。
3日の米株は大幅続伸。前日比208.48ドル高の1万2044.47ドル。ECBの利下げ、ギリシャの国民投票撤回で買いが膨らむ。前日には欧州債務懸念が再燃したが、投票撤回でやや不安は後退したが同じような混乱は今後も散発するだろう。