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材料市況速報

金属市況NewS vol.71

現地 3月1日

2月の中国製造業購買担当者景気指数(PMI)が50.1と事前予想の50.2を下回ったこと、1月のユーロ圏失業率が11.9%と過去最悪ペースで推移していることを嫌気しメタル売り込まれ年初来の安値をまたも更新。加えてユーロ圏の製造業PMIも2月が47.9と1年7カ月連続で景気拡大の分岐点となる50を下回っていること、米歳出削減の期限も迫っていることも弱材料となり終始売り優勢。しかし、歳出削減で景気が悪化すればFRBが追加の緩和措置を講じるとの楽観的な見方(都合のよい見方)も浮上し、ようやく買い戻し。1月の米個人消費は前月比0.2%増、個人所得は3.6%減少。2月の米消費者信頼感指数確報値は77.6に上方修正され、予想の76.3を上回った。

2月の米ISM製造業景況指数は54.2に上昇、事前予想の52.5を上回る

LMEカッパー前日比トン当たり207.5ドル安の7620ドル、アルミ新塊45.5ドル安の1914.5ドルと5営業日連続で年初来安値を更新。鉛67.5ドル安の2220ドル、ニッケル235ドル安の16,425ドル、錫490ドル 安の23,045ドル、ジンク63.5ドル安の2002ドル

ドイチェバンク、SPOT鉄鉱石価格は近々にUSD110/tonまで落ち、つまりは中国の鉄鉱石生産の限界原価を追求する下げが続き、最悪で80ドルまで落ちると予想。鉄鉱石の供給過剰と中国でのEAF(電炉)処理増、スクラップ使用増(2017年より)による相対的な鉄鉱石使用量減で。

米中西部の鉄スクラップ市況、3月はUSD20~30/ton上昇する見込み。鉄鋼メーカーはスクラップの在庫補充を行う必要があるが、同地区のスクラップディーラーの在庫少なし、とシンシナティスクラップブローカー。2月にメーカーがスクラップ買値を下げたことで流れが悪くなったと指摘。シカゴのスクラップ価格は2月に約10ドル下落。シンシナでは18ドル、デトロイトでは25ドルもの下げとなった2月。3月は1月時の価格に戻る。
チリのエスコンディーダ銅鉱山の2012年銅生産は107万5825トンで前年比31.3%の増加。11年がストなどがあり819,261トンと大幅に落ち込んでいた。

NYMEX原油続落。前日比バレル当たり1.37ドル安の90.68ドル。米強制歳出削減措置の発動による景気への悪影響懸念、2月の中国製造業購買担当者景気指数(PMI)の低下、OPECの増産観測が嫌気され年初来安値更新

NY金続落。前日比5.8ドル安の1571.9ドル。米株価上昇による逃避資産の手仕舞い売りで反落。運用益悪化による手仕舞い売りも後に続く。プラチナは10.9ドル続落で1571.9ドルと金と肩を並べる。

1日の米株は反発。前日比35.17ドル高の1万4089.66ドル。07年10月12日以来、5年5カ月ぶりの高値。良好な米経済指標が相次いで発表されたことで買い優勢の展開となった。米消費者マインド指数確報値は昨年11月以来の高水準を記録。投資家心理改善さる。

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