金属市況NewS vol.19
米FRB連銀経済報告が残念な内容だったためリスク資産の売りが続いているが、上海先物市場で銅がストップ安になったこと、欧州財政、金融危機への包括策に対する悲観的な見方が強まったこと、さらには週末に予定されているEUサミット延期の噂など混迷深めるEU事情に失望売り拡大。
アルミ前日比50ドル安の2121.5ドル、アロイ55ドル安の2140ドル、カパー389ドル安の6916.5ドル、鉛98.5ドル安の1791.5ドル、ニッケル775ドル安の18,160ドル、スズ300ドル安の21,350ドル、ジンク82ドル安の1750ドル。 アルミは年初来安値を更新。カッパーは15カ月ぶりの安値水準に後退と再び手仕舞い売りモードに。投資家は資産売却し現金化に奔走。ジンクも安値更新。
中国では融資担保としてもっていた銅地金などを投資家が投げ売りしていることで下げに拍車がかかっている。コマーズバンクのアナリスト、ワインバーグ氏は「換金売りはまだ続くでしょう。市場はべアーです。まだ危機を乗り越えていません」とコメント。ユーロ安ドル高背景もメタルに下げ圧加える。
NYMEX原油続落。前日比0.81ドル安の85.30ドル。欧州債務危機の解決に対して悲観的な見方が広がっていることでユーロ安のドル高が進み1週間ぶりの安値に下落した。
Nycomex金銀。ともに大幅DOWN!金は前日比34.1ドル安の1612.9ドル。銀は0.996ドル安の30.281ドル。欧州サミット延期の噂、ドル高、原油安、株安の流れでDOWN。ドル高がネック。
20日の米株は反発。前日比37.16ドル高の1万1541.78ドル。欧州案件、サミット前で右往左往。売買交錯で一進一退が続いていたが、欧州債務危機への包括対策への期待感から後半から買いが増した。一時はEUサミット延期の噂で100ドル以上下げる場面もあったギリシャ議会で緊縮財政策を可決したこともプラス材料となった。